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  • 執筆者の写真MINLABO team

Vol.2 -医療におけるインフォームド・コンセント(IC)と共有意思決定(SDM)に対する洞察

更新日:7月2日

 

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はじめに


MINLABOインサイトではヘルスケア業界に巻き起こる様々な課題について深堀をしていきます。医療分野の「情報格差」をキーワードにシリーズで展開して行きます。今回は周術期のICとSDMの違いに注目して掘り下げて行きたいと思います。


※本記事に出てくる言葉

IC: Informed consent
SDM:Shared decision making
DX:Digital Transformation
 

背景


医療現場において患者中心のケアが重要視される中、医療分野のビジネスに関わる皆様にとって、マーケティング、開発、セールスの各段階で患者視点を重視することはますます重要となっています。


特に患者中心の医療を象徴する”IC"と”SDM”などの言葉が学会や論文でも飛び交っていますが、難しい概念であるとも感じています。


”IC"と”SDM”をキーワードとした4つの論文を参考にしながら掘り下げて行き、医療従事者と患者、医療分野の企業と患者の間の情報格差問題に向き合いたいと思います。

 

IC、SDMの課題仮説


  • ICは徹底されている。一方で患者が内容を理解し納得して選択しているかと言うと不十分なケースも多いのではないか?それは医療従事者と患者の間に存在する事前の情報格差が要因となっているのではないか?

  • SDMの注目が高まっている中で、ICとの違いが曖昧、また実臨床で徹底しようとすると、時間の問題や、前提知識の問題などで現実的には困難なケースが多いのではないか?

  • 実際に医療従事者もSDMのベストプラクティス(成功事例)を知らないため、診療に取り入れる事も困難なのではないか?



 

参考文献








多くの人が、共有意思決定(SDM)は臨床相談に最も効果的なアプローチであると提案していますが、これが外科的意思決定にも適用されるかは不明です。特に緊急で高リスクの手術については不明です。このスコーピングレビューでは、手術における患者および外科医のSDMに対する嗜好を扱った記事を特定します。

 






インフォームド・コンセント(IC)は、現代の自律性に基づく医療実践の基本概念であり、医師と患者の関係における共同意思決定モデルを促進します。しかし、ICの基本要素に対する患者の理解度に関する研究は、その理解度が限られていることを示しています。

 






高品質なケアは患者中心のケアです。臨床実践における患者中心のケアの促進は、質の向上を図るべきです。共有意思決定(SDM)とインフォームド・コンセントの手続きは、患者中心のケアの表現となり得ますが、それぞれの目的、過程、および結果には違いがあります。SDMは、複数の選択肢を提示し、患者と医師が共同で最善の解決策を見つけるプロセスです。これに対し、インフォームド・コンセントは、法的な標準を確立するための手続きであり、通常は一つの選択肢のみが詳細に説明されます。

 






共有意思決定(SDM)は、個人の選択や優先順位を考慮し、関連する選択肢を認識することを基本としています。SDMは多くの状況で有効ですが、広範な利益が個人の優先順位を上回る場合や、利益の証拠が不十分な場合、決定能力が低下している場合、存在の不確実性が深刻な場合には限界があります。本稿では、これらの限界を明確にし、他の戦略が必要な状況を説明します。


 

4つの論文の共通、差分

共通点

患者中心のケアの重要性:

患者の意見や価値観を尊重する患者中心のケアが重要であることを強調しています。


インフォームド・コンセント(IC)の限界:

多くの患者がICの内容を十分に理解していないという問題が指摘されています。また、インフォームド・コンセントの手続きは、法的な要件に基づいているため、患者の個別のニーズや価値観を反映しにくい点が限界として挙げられます。


共有意思決定(SDM)の推奨:

SDMは、患者と医療提供者が協力して最良の治療法を選択するためのプロセスとして推奨されています。


差分

SDMの適用範囲:

一部の論文はSDMの限界についても言及しており、例えば、エビデンスが不十分な場合や、患者の決定能力が低下している場合にはSDMが適用しにくいとされています。SDMの範囲に関しては診療領域や疾患によって異なるとも論じられており明確にはなってない点です。


 

手術や診療におけるSDMの課題


患者の理解力の限界:

患者が複雑な医療情報を理解するのが難しいことがあります。特に高齢者や教育レベルが低い患者では、この問題が顕著です


時間とリソースの制約:

SDMは時間とリソースを必要とするプロセスであり、忙しい臨床現場ではこれを十分に行うのが難しいことがあります


文化的および個人的なバリア:

患者と医療提供者の間で文化的な違いやコミュニケーションの障壁がある場合、SDMが困難になることがあります


エビデンスの不確実性:

治療の選択肢に関するエビデンスが不十分な場合、どの選択肢が最適かを判断するのが難しいことがあります


 

論文から見えてきたこと


患者中心のケアの重要性:

すべての論文が、患者の意見や価値観を尊重する患者中心のケアの重要性を強調しています。これにより、患者の満足度が向上し、治療結果も改善されることが示されています。


ICの限界とSDMの限界:

ICとSDMはどちらが優れていると言う事では無く、むしろ共に限界もある事が見えて来ました。患者さんの納得感を高める為だけに、医療従事者の方の負担ばかり増えても良いとは言えず、現実的なアプローチでWIN-WINになる環境作りが大切であるのではないでしょうか。



 

解決策のアイディア


患者教育の強化:

患者が複雑な医療情報を理解できるよう、医療、介護の受け方の学習機会が教育現場で取り入れられても良いのではないかと考えます。


医療従事者教育の強化:

SDMが進む中で、医療従事者が患者さんと共に最良の治療を決めるプロセス管理や、コミュニケーションの方法、チーム連携でカバーする体制構築などの学びも必要かもしれません。


コミュニケーションDX: 医療提供者と患者の間で、文化的・言語的な障壁を取り除くためのトレーニングやツールです。特に医療従事者の負担を軽減しつつ、属人化を防ぐ様なDXツールが求められると考えます。


リソースの確保:

SDMを実践するためには、リソースが必要です。一方で、生産年齢人口減少の日本で単純にリソース確保する事には限界があります。AIなどを活用する事もありますが、現在の医療現場の業務改善によるリソースアロケーションも大切でしょう。また、看護師、薬剤師

など他の専門家へのタスクシフトの促進もあると考えます。


 

ソリューション:映像で「患者に伝わる」を実現する





MINLABOでは、V-ICを使ったICやSDMをご案内しています。

詳しくは下記へお問い合わせください。

 

お問い合わせ Mail:sales@minlabo.co.jp

執筆者 三原義久:MINLABO 代表














 

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